2022年05月18日 省エネ
大阪でも重要な相当隙間面積『C値』について勉強をしました!
目次
まとめ
・C値は家全体にある隙間の量を確認できる数値
・C値はUA値のように計算で出てくる理論値では無く機械測定によって出される実測値のため、気密性を高めるためには施工会社や職人さんたちの気密への理解、意識が重要
・住宅会社にはC値を測定しているか聞いてみましょう
C値=相当隙間面積は家の隙間の量を表す指標
なぜC値が悪いといけないのか?
C値とは「住宅全体の隙間の合計面積÷延べ床面積」で求めることができ、床1㎡あたりにどれだけ隙間があるかを示す数値です。C値が大きければ大きいほど家が隙間だらけということになり、その隙間から風が入って来てそこで寒暖差ができることにより壁内結露を起こしカビの原因となったりします。
またエアコンを使用していても家中の隙間から空気の出入りがあるため室内が快適な温度にならなかったり、換気時には排気口付近の隙間から外気が流入することにより本来排出されるはずの汚染された空気が部屋にとどまり空気の循環が起こらなくなる「ショートサーキット」という現象が起きたりします。
具体的に目指すべき大阪でのC値の数値目標
1999年に国が基準として決めた数値は、北海道・東北の一部地域で2.0以下、その為の地域では5.0以下とされていましたが現在の省エネ法により気密性についての項目は削除されている為、なんと現在日本の住宅にはC値の基準値は設定されていません。
ちなみに高性能を売りにしている住宅会社の多くはC値1.0以下謳っています。伝統的な日本家屋の場合で平均C値は10.0程度、一般的な仕様の木造住宅だと2~2.5程度といわれています。
机上の空論ではC値は高められない!施工(工事)のレベルが重要です
C値はUA値のように計算ではなく、現場で実際に測定した実測値でしかあらわすことが出来ません。
ですからUA値と違い、C値はの施工の精度に大きく左右されます。
気密性の高い住宅を建てるためには施工会社や職人さんたちの気密への意識や、知識が重要となります。
工事に関わる人たちの気密への意識を高めるためにも、気密測定を行い施工精度を数字で出すことは非常に有効な手段と言えます。
C値のあらわす数値が実際どれぐらいの隙間に相当するのか
明確な数値が設定されていなければ何を基準にしたらよいのでしょうか。
C値は低ければ低いほど良いので極端な話でいけば、C値=0が理想です。
ですがどれだけ良い部材を使用し施工精度を上げても現在の技術ではC値=0を叶えることはとても厳しいことです。
【一般的な住宅 延床面積100㎡(30坪)の場合でC値を比較】
5.0(C値)=はがき3.3枚分相当の隙間
昔の住宅に比べればまだましレベル
2.0(C値)=はがき1.3枚分相当の隙間
1999年の国の基準の高レベルをクリア
1.0(C値)=はがき0.6枚分相当の隙間
現在多くの建設会社の目標レベルをクリア
0.5(C値)=はがき0.3枚分相当の隙間
具体的に気密性が高い家を手に入れるためには実績確認しかない。
今後マイホームを検討する方は担当の営業マンに「C値はいくらですか?」「気密測定は行っていますか?」と聞いてみてください。
しっかりとした数値が答えられ「全棟気密測定」を行っている住宅会社であれば信用できます!
そういった住宅会社であれば気密測定を行っていない会社に比べ、社員も職人さんも普段から気密に対しての意識というのが高くなっているはずです。
最後に
先日僕も高気密高断熱住宅に行きました。その日は2月で雪も降っていて風も強くとても寒い日でした。
伺ったお家はC値0.45㎠/㎡のお家で玄関に入った瞬間からから既にとても暖かく寒がりの僕でもすぐに上着を脱ぎたくなるぐらいでした。
エアコンは1階にある14畳用の物を20℃で運転していましたが、それ1台で2階の一番奥にある寝室までとても暖かかったです。
それ以外にも工事中の物件に行った時でも気密がしっかりできていれば完成していなくても汗をかくほど暖かくなるぐらいです。
それまでは廊下やトイレなどは寒くて当たり前、各居室に1台ずつのエアコンが必要だと思っていましたが実際に体感すると考えが大きく変わり、気密の重要性を体感することができてとてもよかったです。
私たち岡本工務では、創業115年来建築を通して
笑顔をつくってきました。
その思いを胸にこれからも皆さんが家作りする上で重要な知識を中立的に情報提供
していくことをお約束します。